「あれ?なんか知らないうちにお金減ってない?」という感覚
社会人になって数年たつと、こんな感覚を持つ人は多いと思います。
- 大きな浪費をしているわけではない
- 給料も急に減ったわけではない
- でも、気づけば「全然貯金が増えていない」
私も同じでした。
飲み会に行きまくっているわけでもないし、高級ブランド品を買いまくっているわけでもない。
「普通に生活しているだけ」のつもりなのに、気づけば口座の残高は、なんとなく心もとない。
今日は、そんな
「給料は増えないのに、なんとなくお金が減っていく気がする」
という状態について、一度だけ、ちゃんと一緒に眺めてみたいと思います。
理由その1:給料明細を「よく分からんから」でスルーしてきた
まず最初に触れておきたいのは、「給料明細をちゃんと見てこなかった」という点です。
毎月もらう給料明細。正直、ほとんど見ていない人も多いのではないでしょうか。
- 手取りの金額だけチラっと見る
- あとは「税金とか社会保険とか、会社がいい感じにやってくれてるんでしょ」と思ってしまう
私もそうでした。でも実際には、明細の中に
- 所得税
- 住民税
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
など、いろんな名目でお金が引かれています。
たとえば、手取りが月20万円くらいの人だと、「額面(総支給)」と比べて、毎月数万円は税金や社会保険として引かれているケースがほとんどです。
もちろん、これらが「悪いもの」という意味ではありません。ただ、
毎月いくら引かれているのかも知らないまま働き続ける
という状態は、「なんとなくお金が減っていく」感覚を強くしやすいです。
まずはここで一度立ち止まって、
- 自分の給料明細のどこに
- どんな名目で
- いくらくらい引かれているのか
を「知ってみる」ことが、最初の一歩になります。
理由その2:毎月の“ちょっとした固定費”を放置してきた
次に大きいのが、いわゆる「固定費」です。
- スマホ代・通信費
- 動画・音楽のサブスク
- 使っていないサブスクサービス
- 何となく入りっぱなしの保険 など
1つひとつは、月500円、月1,000円、月2,000円とそこまで大きくないように見えます。
でも、これが積み重なると、
- 「なんでか分からないけど、毎月お金が残りにくい」
- 「ボーナスが入っても、あっという間になくなる」
という状態をつくりやすくなります。
私自身も、
- ほとんど見ない動画サービス
- ほとんど使っていないアプリの有料プラン
が、普通に毎月カードから引き落とされていたことがあります。
「まあこのくらいならいいか」と思っていたら、1年で計算すると、想像以上の金額になっていました。
固定費の怖さは、「意識しなくても、毎月自動で引かれてしまう」ことです。
だからこそ、一度もちゃんと見直したことがないと、知らないうちに「じわじわお金が減る仕組み」を自分で作ってしまいます。
理由その3:「よく分からんけどまあいいか」で選んできたものたち
もうひとつ、大きな理由があります。それは、
「よく分からんけどまあいいか」で決めてきた選択の積み重ね
です。
たとえば、
- 銀行口座やクレジットカードを、なんとなくで選んだ
- 保険の内容をあまり理解しないまま、「勧められたから」入った
- 会社の制度や仕組みも、「よく分からないけど、みんなやってるし」で流してきた
こういう「よく分からんけどまあいいか」は、その瞬間はラクです。
- 深く考えなくていい
- 調べる手間もいらない
- 誰かが決めてくれたものに乗っかればいい
でも、その積み重ねが数年分たまった結果、
「なんとなくお金が減っていく」感覚
につながります。
ここで大事なのは、「過去の自分を責めること」ではありません。
- 当時の自分は、そのときなりにベストを尽くしていた
- 知らなかったからこそ、選べなかっただけ
まずはそう認めたうえで、「ここから、少しずつ“まあいいか”を減らしていこう」と考えられたら十分だと私は思っています。
具体例:年収400万円くらいの30歳会社員だと、どれくらい引かれている?
もう少しイメージしやすいように、ざっくりとした具体例を出してみます。
※あくまで「目安」です。実際の金額は会社・地域・家族構成などで変わります。
- 年収:400万円(ボーナス込み)
- 月の総支給(額面):約25〜26万円くらい
だとすると、1ヶ月あたりの給料明細の「控除」には、だいたいこのくらいの数字が並びます。
- 所得税:3,000〜8,000円前後
- 住民税:10,000〜20,000円前後(※前年の収入によって変動)
- 健康保険料:12,000〜18,000円前後
- 厚生年金保険料:20,000〜30,000円前後
- 雇用保険料:数百円〜1,000円前後
ざっくり合計すると、
毎月「5〜7万円前後」は、税金や社会保険として引かれている
人が多いと思います。これを1年分にすると、
- 5万円 × 12ヶ月 = 60万円
- 7万円 × 12ヶ月 = 84万円
という金額になります。
私も最初にちゃんと明細を見たとき、「こんなに引かれているのか…」と、正直びっくりしました。
この数字を見て、
- 「うわ、搾り取られてる!」と感じるか
- 「なるほど、こういう前提の中で生きているのか」と受け止めるか
で、その後の行動も変わってきます。大事なのは、
「こんなに引かれているなんて許せない!」と怒ることではなく、「じゃあ、この前提の中で自分はどう選ぶか?」を考え始めること
だと私は思っています。
ここまでで分かること:「手取り=自分の価値」ではない
ここまで見てきたように、給料明細の中には、いろんな「出ていくお金」があります。
その中には、
- 将来の自分のためのお金(年金)
- 病気やケガのときのためのお金(健康保険)
- 仕事を失ったときのためのお金(雇用保険)
も含まれています。よく、「自分の価値=手取りの金額」のように感じてしまうことがありますが、実際には、
- 総支給(額面)の中から
- 今の自分の生活費(手取り)
- 将来の自分のためのお金
- 社会全体のしくみを支えるお金
に分かれているだけ、とも言えます。
もちろん、無駄な出費は減らしていくべきですが、
「全部が全部、よく分からない敵というわけではない」
という視点を持っておくと、少し気持ちがラクになります。
「iDeCo・NISA」って、こういう前提のうえにある仕組み
ここで少しだけ、「iDeCo」と「NISA」に触れておきます。
最近よく聞く言葉だと思いますが、
「結局なんなのか分からない」
「なんとなく怖くて手を出していない」
という人も多いはずです。
ざっくりと言うと、
- NISA
- 「投資で増えたお金にかかる税金を、一定額までゼロにしますよ」という制度です。
- 将来のための資産づくりを、少し応援してくれる仕組み。
- iDeCo(イデコ)
- 「自分で積み立てる年金」です。
- 積み立てたお金が、「その年の収入から引ける(所得控除)」ので、所得税や住民税が少し安くなる可能性があります。
どちらも、今日すぐに始める必要はありません。ただ、
「給料からこれだけ引かれている」
「そのうえで、将来の自分のためにどう備えるか考えないといけない」
という前提がある中で、NISAやiDeCoは、「その選択肢のひとつ」になる、くらいにイメージしてもらえれば十分です。
このブログでも、いきなり具体的な商品名ややり方に入るのではなく、
- そもそも、なぜこういう制度があるのか
- どんな人に向きそうで、どんな人には合わなそうか
というところから、少しずつ一緒に見ていこうと思っています。
じゃあ、今日なにをする?「一度だけ、ちゃんと見てみる」
ここまで読んで、
- 「なんか耳が痛いな…」
- 「自分もそうかもしれない」
と感じた方もいるかもしれません。でも、いきなり
- 節約を完璧にする
- 投資を始める
- 副業で一気に稼ぐ
必要は、まったくありません。このブログでは、
「今日やることは、できるだけ1つだけ」
にしたいと思っています。なので、この記事を読んだ「今日の一歩」は、給料明細を1枚だけ、ちゃんと見てみるにしたいと思います。もし手元にあれば、
- 総支給額(額面)
- 手取り額
- 引かれている項目と金額(税金・社会保険など)
を、ざっくりでいいので眺めてみてください。
全部を理解しようとしなくて大丈夫です。
- 「こんなに引かれてるんだな」
- 「この項目、聞いたことはあるけどよく分からないな」
と感じたら、それでOKです。
今日の一歩:明細の「名前だけ」、写真かメモで残しておく
もう1つだけ、できればやってほしいことがあります。
給料明細の「控除」の部分を、写真に撮るか、名前だけメモに書き出してみる。
やることはシンプルです。
給料明細の「控除」欄をスマホでパシャっと撮る
これだけでOKです。次回以降、そのメモを見ながら、
- どこが自分でコントロールしやすい部分なのか
- どこは「知っておくだけでも意味がある」部分なのか
- そして、NISAやiDeCoのような制度が、どんな位置づけにあるのか
を、一緒に少しずつ深掘りしていきます。いきなり完璧を目指さなくていいので、まずは「知らないままスルーしてきたものに、一度だけ光をあててみる」ところから始めていきましょう。
