「もし明日いきなり収入が止まったら…」を、こわくなりすぎずに考えるための“生活防衛資金”の決め方

「生活防衛資金」という言葉を聞いたことはあるけれど、

  1. 何かあったときのためのお金、っていうのは分かる
  2. でも、結局いくらあればいいのかよく分からない
  3. 今の自分の貯金が少なすぎる気がして、考えるのがちょっとこわい

こんな感じで、なんとなくモヤモヤしている人も多いと思います。

このブログではこれまで、

  • 給料明細をちゃんと見てみる日
  • 固定費を一度だけ見直してみる日
  • NISAとiDeCoを「意味」から整理してみる日
  • 家計簿が続かなかった人向けの「超ゆるいお金の記録」

など、「今と将来のお金の土台」を少しずつ整える話をしてきました。

今回は、その流れの延長として、

もし明日いきなり収入が止まったとしても、「とりあえず◯ヶ月は暮らせそうだな」

と、自分の中でざっくりイメージできる状態を目指すための“生活防衛資金”の決め方を、一緒に整理してみます。

目次

生活防衛資金って、そもそも何のためのお金?

生活防衛資金は、一言でいうと

「収入が一時的に止まったり減ったりしても、 しばらく生活を守るために取っておくお金」

です。

たとえばこんな場面をイメージすると分かりやすいかもしれません。

  • 体調を崩して、一時的に働けなくなってしまった
  • 会社の業績悪化で、ボーナスが減ったり、残業が激減した
  • 転職活動で、次の仕事まで少しブランクがあいた
  • 家や家電の急な故障で、まとまったお金が必要になった …など

「絶対に起きる」とは限らないけれど、ゼロではないリスクに対して、

「まあ、もしそうなっても、しばらくは何とかなるか」

と思えるだけの余裕を作っておくためのお金です。

ここでポイントなのは、「老後資金や、将来の大きな夢のためのお金とは別で、“生活そのものを守るためのクッション” というイメージ」

で考える、ということです。

よくある「◯ヶ月分」の目安を鵜呑みにしなくていい理由

生活防衛資金の話を調べると、

  • 会社員なら「生活費の3〜6ヶ月分」
  • フリーランスなら「6〜12ヶ月分」

という目安をよく見かけます。

もちろん、これはこれで一つの目安なのですが、

  • 家族構成(独身か、子どもがいるか)
  • 実家が近くにあるかどうか
  • 固定費の大きさ(家賃・ローン・保険など)
  • 仕事の安定度(業界・会社の状況)

によって、「安心できるライン」はかなり変わります。

たとえば、

  • 実家暮らしで、家賃ゼロ/親と同居
  • 配偶者の収入もある
  • 最悪の場合は、しばらく実家に帰る選択もある

という人と、

  • 一人暮らしで家賃が高め
  • 住宅ローンや車のローンがある
  • 養う家族がいて、自分の収入がメイン

という人では、必要なクッションの厚みが違って当然です。

なので、このブログでは

「みんな3〜6ヶ月貯めるべき」

ではなく、

自分の生活や性格に合わせて、“とりあえずの目安”を1つ決める

というところまで行ければ十分、と考えています。

ステップ1:自分の「ざっくり月の生活費」を知る

生活防衛資金は、基本的に

「月の生活費 × 何ヶ月分か」

で考えます。

ここでいう“月の生活費”は、細かく家計簿をつけなくても大丈夫です。

1. 固定費をざっくり足す

すでに固定費を一度見直した記事を読んでいる方は、そのときのメモを使ってもOKです。

  • 家賃(または住宅ローン)
  • スマホ・通信費
  • サブスク(動画・音楽・ジムなど)
  • 保険料
  • その他、毎月ほぼ同じ金額が出ていくもの

をざっくりでいいので足してみます。

2. 変動費は「ざっくりでいい」

  • 食費
  • 日用品
  • 交際費
  • 趣味・娯楽費 など

毎月バラつく部分は、

「だいたい◯万〜◯万円くらいかな?」

くらいの幅で考えればOKです。

たとえば、

  • 固定費:12万円
  • 変動費(だいたい):8〜10万円

なら、

「自分のざっくり月の生活費は、20〜22万円くらい」

とメモしておきます。

ステップ2:「何ヶ月分あれば、ひとまず安心できそうか」を言葉にしてみる

次に考えたいのは、

「もし収入がしばらく減ったり止まったりしても、 どれくらいの期間は“まあ何とかなるか”?」

という、自分なりの感覚です。

ここで、いきなり「6ヶ月分!」と完璧を目指す必要はありません。

目安を考えるヒント

たとえば次のような観点があります。

  • 実家や家族のサポートが期待できるか
  • 仕事が急にゼロになる可能性がどれくらいありそうか
  • 「最悪これくらいまでは生活レベルを落としてもOK」というライン
  • いまの貯金額とのギャップを見たときの、心のしんどさ

これらをざっくり考えたうえで、

  • ミニマムライン(最低限これくらいあれば…と思える月数)
  • 安心ライン(ここまであれば、かなり気がラクになる月数)

の2つを、数字で書いてみるのがおすすめです。

例:

  • ミニマムライン:2ヶ月分
  • 安心ライン:4〜5ヶ月分

のようなイメージです。

ステップ3:今の自分の「防衛力」をざっくり把握してみる

ここまで決めた

  • 「ざっくり月の生活費」
  • 「自分のミニマムライン/安心ライン」

をもとに、今の自分の貯金を当てはめてみます。

例)

  • 月の生活費:20万円
  • ミニマムライン:2ヶ月分(40万円)
  • 安心ライン:4ヶ月分(80万円)
  • 今の貯金:25万円

だとしたら、

「今の自分の“生活防衛力”は、ざっくり1ヶ月ちょっと分くらい」

というイメージになります。

ここで大事なのは、

  • 「全然足りない…」と自分を責めることではなく、
  • 今の立ち位置が分かっただけでも大きな一歩 だ、と受け止めることです。

地図と同じで、

「今どこにいるのか分かる」と、「どこに向かうか」を決めやすくなります。

ステップ4:「いきなり満額」ではなく、“目標までの階段”を決める

たとえば先ほどの例で、

  • ミニマムライン:40万円
  • 安心ライン:80万円
  • 今:25万円

だとしたら、いきなり

「よし、あと55万円貯めるぞ!」

と気合でなんとかしようとする必要はありません。

それよりも、

  • 「まずはミニマムライン(40万円)まであと15万円」
  • 「1ヶ月あたり◯円なら、現実的に回せそうか?」

という単位に分解して考える方が、現実的です。

具体的には

  • 「ボーナスから◯万円だけ、“防衛資金用”として取り分ける」
  • 「固定費の見直しで浮いた◯円を“防衛資金”に回す」
  • 「副業や残業代などの“増えた分”のうち、何割かを防衛資金に回す」

など、すでに書いてきた他の記事とつなげて考えると、

「収入を増やす/支出を減らす」 → 「その一部を“防衛力アップ”に回す」

という流れが見えやすくなります。

生活防衛資金があると、チャレンジもしやすくなる

生活防衛資金は、「守り」のためのお金です。

でも、守りがある程度整ってくると、

  • 転職や部署異動
  • 副業へのチャレンジ
  • 学び直しや資格取得
  • しばらく残業を減らして体調を整える選択

など、「攻め」や「調整」の選択もしやすくなります。

このブログ全体で伝えたいのは、

お金の不安をゼロにすることではなく、「自分で考えて選べる余白」を少しずつ増やしていくこと

です。

その意味で、生活防衛資金は

「自分で選ぶための土台を少し厚くする」

ためのツールの一つだと考えています。

今日の一歩:自分なりの“ざっくり目安”を書いてみる

今日の一歩としては、いきなり貯金額を増やす必要はありません。

まずは、

  1. 紙やスマホのメモに、
    • 「ざっくり月の生活費(◯万〜◯万円くらい)」
    • 「ミニマムライン(◯ヶ月分)」
    • 「安心ライン(◯ヶ月分)」を書き出してみる
  2. 今の貯金額を横にメモして、
    • 「今はだいたい◯ヶ月分くらいだな」と、現状を一言で書いてみる

ここまでできれば十分です。

そのうえで、

  • ボーナスのとき
  • 固定費を1つ見直せたとき
  • 副業や残業代など、いつもより収入が増えたとき などに、

「このうち◯%だけ、“生活防衛資金”に回してみようかな?」

と、少しずつ“防衛力”を厚くしていければOKです。

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